Digital 2.0がもたらすバンキングビジネス変革の波

自然言語処理によるカスタマーサービス改善

当社のライアントである某大手金融サービス企業は、顧客満足度の向上と運用コスト削減に向けて、自社コールセンター運営を改善したいと考えていました。
その一つとして音声会話をデータ化する業務の改善に対応しました。

さらに自然言語処理技術を使用して、問い合わせの種類を分類し、データの構造化、音声感情認識の指標を作成。予測的アナリティクスにより、コールセンターでのやり取りにから将来の顧客行動を予測し、顧客のメリットを拡大するための戦略をとれるようにしました。

コグニザントのアプローチは、コールセンター業務を迅速に効率化するという同社の目標を達成し、顧客満足度スコアも最大で20%の向上を実現。また予測的アナリティクスの効果によってコールセンターでの対応件数が減少したため、運用コストの削減にもつながりました。

未来型銀行の構想

図3で示すように、未来型銀行はバンキングバリューチェーン全体で破壊的イノベーションに直面することになるでしょう。 そしてこうした「変化の力」が、金融エコシステムに劇的な影響を与えるものと思われます。 AI主導のアナリティクスを通してターゲットを絞り込み、パーソナライズされた金融商品や顧客体験の創出に拍車がかかる一方で、フィンテックや関連テクノロジー企業の台頭によって、多くの取引サービスのコモディティ化が加速していくと考えられています。

オープンバンキング規制の変更のように業界構造が変化し、金融機関は新規参入企業や非従来型銀行との顧客獲得競争を余儀なくされることになります。コスト削減のプレッシャーはミドル・バックオフィスにおける技術革新の重要な促進力となり、組織的なアジリティやレスポンスの向上を通してサービス志向アーキテクチャの採用を可能にします。

ビッグデータを「thick data」(人間行動学データ等)と融合することで、銀行はより詳細で効果的は判断を導き出せると考えられています。他のインターネットビジネス・オンラインビジネスでの顧客体験によって、あるいはミレニアル世代が銀行の顧客層に続々と加わることによって、顧客がバンキングビジネスに期待するものにも顕著な変化が表れてくるでしょう 。

未来型銀行は、基本的に次のような方法でその事業を運営していくことになります。

顧客一人ひとりに合わせたカスタマージャーニーのオーケストレーター

銀行とのビジネスが変化し、かつ現実世界のデータとデジタルなデータと融合されていくにつれ、銀行は従来の銀行業務の範疇を越えて、健康、セキュリティ、購買決定といった分野にまでバンキングビジネスを拡大する必要に迫られることになります。また、銀行は顧客ニーズを予測することが可能となり、例えば、ある顧客が医療保険を必要としているのか、それとも融資を必要としているか、を理解できるようになります。そして、顧客の新しい期待に応える、あるいはその期待を超えるサービスを提供することが可能になります。

また、銀行はIoTデータやデバイスに加えて、モバイルアプリケーションのAIインターフェースなども活用することにより、住宅ローン融資の営業範囲を支店内から外のエリアへ拡大し、顧客に高付加価値サービスを提供することもできるようになります(図4参照)。

図4が示すように、未来型銀行はAIアルゴリズム、IoTデータ、オープンバンキングツール等を駆使してカスタマージャーニーを設計し、一連の住宅購入プロセスの中で顧客にアドバイスを提供します。